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豪商たちが作り上げた、ベンガラ色で統一されたまち「吹屋ふるさと村」

岡山県の中西部に位置する高梁市(たかはしし)は、古来「備中の国」として政治、経済、教育の中心地として栄えてきました。
中国山地の山中に忽然と現れる朱色の町並みが、「ジャパンレッド発祥の地」として文化庁の日本遺産に選定されている備中吹屋です。
江戸時代初期から銅山で栄えた吹屋は、町全体がベンガラ色の外観で統一されています。ベンガラ生産やその原料であるローハで巨大な富を築いた豪商たちが築き上げた町で、精巧な意匠が施された屋敷は、旦那衆が相談の上で石州(島根県)から宮大工の棟梁たちを招いて、町全体を統一されたコンセプトに基づいて作り上げました。当時としては驚くべき先進的な思想でつくられた町なのです。
ベンガラ(弁柄)は吹屋で生産された赤色顔料で、全国に流通しました。社寺などの建築や九谷焼、伊万里焼、輪島塗など日本を代表する工芸品を彩り、日本のイメージカラーである「ジャパンレッド」を創出したのです。
弁柄工場跡や銅山跡の笹畝坑道、旧吹屋小学校などの観光施設も残り、繁栄の歴史を感じることができます。JR備中高梁駅から公共交通機関であるバスで行くことができ、町並みだけでなく近年増えている古民家を改装した新しい店舗を楽しむこともできます。
<「吹屋ふるさと村」へのアクセス>
JR備中高梁駅からバスで約1時間、標高550mの高原地帯に位置します。
バス乗り場:JR備中高梁駅1階の「高梁バスセンター」から「吹屋行き」バスに乗車
運賃:片道大人800円、小学生400円
住所:岡山県高梁市成羽町吹屋
詳細は高梁市観光ガイドをご覧ください。
https://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?cat_id=5
<写真提供>
(公社)岡山県観光連盟
https://www.okayama-kanko.jp/