推薦映画の紹介

海辺の映画館−キネマの玉手箱

『海辺の映画館 キネマの玉手箱』07月31日(金)全国ロードショー
©2020「海辺の映画館-キネマの玉手箱」製作委員会/PSC
2020年/日本/179分  配給:アスミック・エース
7月31日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国にてロードショー

尾道の海辺にある唯一の映画館「瀬戸内キネマ」が、閉館を迎えた。嵐の夜となった最終日のプログラムは、「日本の戦争映画大特集」のオールナイト上映。上映がはじまると、映画を観ていた三人の青年は、突然劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ、スクリーンの世界にタイムリープする。江戸時代から、乱世の幕末、戊辰戦争、日中戦争、太平洋戦争の沖縄―戦争の歴史の変遷に伴って、映画の技術もまた白黒サイレント、トーキーから総天然色へと進化し移り変わる。青年らは、映画の中で出会った無垢なヒロインたちが、戦争の犠牲となっていく姿を目の当たりにしていく。それは、三人にとって映画は「虚構(嘘)の世界」だが、彼女たちにとっては「現実(真)の世界」。そして、舞台は原爆投下前夜の広島へ……。
20年振りに故郷「尾道」で撮影した大林宣彦監督が新しい世代へ託すメッセージ、圧倒的な映像世界で贈る最新作。

    • 三遊亭小円楽(落語家)
       尾道の海辺にある映画館−−、いよいよ最後の時を迎えた最終日の上映は「戦争映画特集」だった。上映が始まると不思議な現象が起こり、そこに集った人々を夢とも現ともつかない映像の世界へ誘っていくストーリー。
       反戦のテーマを軸に中原中也の叙情的な引用や、往年の日本映画の世界観の再現などいかにも大林宣彦監督ワールド全開で、見応え十分の一作となっている。
    • 田中千世子(映画評論家)
       大林映画の大団円。『2001年宇宙の旅』風のSFファンタジーシーンに大きな鯉たちと共に始まった映画めぐりの玉手箱。日本に起きた戦争や日本が起こした戦争に映画を見に来た若者たちがスクリーンに投げ込まれて疑似体験する。セーラー服の少女がいつの間にかミュージカル・ヒロインを演じたり、お姫様や戦時下の少女になったりする一方、若者たちも恋をする。戦争の真っ最中でもヒーローやヒロインには弾が当たらなかったり、それがやがてそうでなくなり、血が出たりする怖さがあったり、ファッショ化する今の政治状況に警鐘が鳴ったり、目が追いつかないめまぐるしさ。そして、ファンタジーと歴史と今の現実がすべて統合されていく。傑作である。

ハスラーズ

『ハスラーズ』02月7日(金)全国ロードショー
2019年/アメリカ/110分  配給:REGENTS
2月7日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にてロードショー

幼少の頃に母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニー(コンスタンス・ウー)は、祖母を養うため、ストリップクラブで働き始める。そこでトップダンサーとして活躍するラモーナ(ジェニファー・ロペス)と出会い、姉妹のように親しい関係に。2人は協力し合うことで大金を稼ぐようになる。しかし、2008年に起きた金融危機により、ストリップクラブで働くダンサーたちも大打撃を受ける。ぞれぞれの差し迫った事情で“お金が必要”という彼女たちに、ラモーナは「ウォール街のヤツらは真面目な貧乏人からすべてを奪い、盗んだ金で遊んでる。不公平でしょ?」と言い、ウォール街の男たちから金を騙し取る計画を企てる。
2008年リーマンショックで打撃を受け、差し迫った事情でお金が必要だったストリッパー達が、NYウォール街の裕福な男たちから、大胆すぎる手口で大金を騙し取りまくったという、実際に起こった事件をまとめた取材記事「The Hustlers at Scores」(ニューヨーク・マガジン誌掲載)を基に映画化。

  • 坪田秀治(日本商工会議所 参与)
     2008年のリーマンショック後、急激に景気が悪化したニューヨーク。ストリップクラブで働く4人のダンサーが、ウォール街の裕福な男たちから大胆な手口で大金を騙し取った、実際に起きた事件をまとめた取材記事に基づく映画。
     今作でゴールデングローブ賞にもノミネートされたラテンの歌姫ジェニファー・ロペスと『クレイジー・リッチ』のコンスタンス・ウーがダブル主演。華やかで生々しい描写が印象的。特にジェニファー・ロペスの格好の良さが際立ち、ポールダンスが見もの。また、場面に応じて選曲された、2000年代前半のヒット曲やショークラブで定番のダンス・ナンバーもこの作品の魅力。
 
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