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2016.04.04
| まつり・イベント自慢 滋賀県

日本の工芸の粋を集めた総合芸術─滋賀県の4月・5月の「曳山祭」─終了しました

長浜曳山まつり/写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー

日本の祭礼には、工芸の粋を集めた豪華絢爛な山車(ダシ)や屋台など「曳きもの」が引き出されることが多く、それが魅力の一つになっています。「曳きもの」は地域によって、祭りによってさまざまな名称で呼ばれていますが、山の形状を模したり、上に木を立てて山の象徴としたものを「山」ということが多く、「曳山」と呼ばれています。

全国に曳山祭は数多くありますが、滋賀県にも国の重要無形民俗文化財に指定されている「長浜曳山まつり」や「大津祭」など多くの曳山祭があります。

4月から5月にかけて滋賀県で開催される曳山祭をご紹介します。

<「長浜曳山まつり」開催概要>

岐阜県高山市の高山祭、京都市の祇園祭と併せて「日本三大山車祭」の一つに数えられ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。安土桃山時代、初めての男子誕生を喜んだ豊臣秀吉が長浜城下の人々に金(きん)を振舞い、町民がこれをもとに12基の山車を作って八幡宮の祭礼に曳き回したことが始まりと言われています。江戸中期から各山組では、競って曳山を改造し、装飾に豪華な毛織物を用いるなど贅を尽くしました。現存する曳山の多くは当時つくられたものです。幅約3m、奥行き約7mの入母屋造で、1階の舞台と楽屋、2階の亭(ちん)に分かれた舞台付曳山12基の中から交替で毎年4基が引き出され、形の異なる長刀山とともに巡行します。曳山の舞台で上演されるのは「子ども歌舞伎」。5歳から12歳くらいの男の子によって演じられ、大人顔負けの熱演が最大の呼び物となっています。

◆開催期間:2016年4月9日(土)~4月16日(土)

◆開催場所:滋賀県長浜市街地一帯

◆主なスケジュール:4月9日/線香番、9日~12日/若衆による裸参り、 13日夜・14日午前中・15日~16日終日/子ども歌舞伎、14日/子ども役者による練り歩き「役者夕渡り」、15日/御旅処に曳山勢揃い

◆アクセス:JR琵琶湖線「長浜駅」徒歩10分

詳細は、北びわこふるさと観光公社の公式HP「長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光情報サイト」をご覧ください。

http://kitabiwako.jp/

 

<「水口(みなくち)曳山祭」開催概要>

 

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水口曳山祭/写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー

 

滋賀県甲賀市水口町は宿場町らしい風情ある建築が随所に残る町です。江戸時代、東海道50番目の宿場町で、加藤氏二万五千石の城下町でもあり、政治・経済・文化の中心として発展しました。江戸時代の享保年間に、このまちに住む町民の力によって創り出された祭礼が「水口曳山祭」です。曳山は16基あり、日野町で行われる「日野まつり」と同数で県内最多を誇ります。水口の曳山は「二層露天式人形屋台」という構造で、白木のち密な木組みや美しい彫刻が特徴です。屋上に「ダシ」と呼ばれる造り物を載せて町内を巡行します。毎年16基のうち5から8基の曳山が祭に登場します。

◆開催期間:2016年4月19日(火)・20日(水)

◆開催場所:水口神社(滋賀県甲賀市水口町宮の前3-14)

◆スケジュール:4月19日/宵宮祭、20日/例大祭

◆アクセス:近江鉄道本線「水口城南」下車、徒歩5分

詳細は、甲賀市観光協会の公式サイトをご覧ください。

http://www.koka-kanko.org/

 

 

<「日野祭」開催概要>

蒲生郡日野町の馬見岡綿向(うまみおかわたむき)神社の春の例祭。800年以上の歴史を持つ日野町で最も大きなお祭りです。豪華な見送り幕や精巧な彫刻が入った曳山は、水口と並んで16基あり、県内最多。最も古いものは宝暦年間(1751~1763)以前に造られたとされ、200年の歳月を超えて今に伝わっています。曳山は日野商人たちの寄進によって築造され、最も多い時は20基もあったそう。古くからの狭い道を通るため、時折、辻で曳山を方向転換する「ぎんぎりまわし」が行われます。曳山の下から心棒を突き出し、それをてこに引き手が総出で体重をかけて曳山を一気に90度廻す、豪快かつ繊細な動きが見ものです。

◆開催期間:5月2日(月)・3日(火・祝)

◆開催場所:馬見岡綿向神社(滋賀県蒲生郡日野町村井711)

◆スケジュール:5月2日/宵山、3日/本祭

◆アクセス:JR琵琶湖線「近江八幡駅」からバスで50分「向町」下車、近江鉄道本線「日野駅」からバスで10分「向町」下車。

詳細は、日野町の公式サイトをご覧ください。

http://www.town.shiga-hino.lg.jp/

 

<「大溝祭(おおみぞまつり)」開催概要>

高島市にある日吉神社の春の例祭で、湖西地方唯一の曳山祭。5地区から、豪華な天幕と胴幕、見送り幕が飾られ、天井は格天井(ごうてんじょう)で、格間(ごうま)に漆箔(しっぱく)、格椽(ごうてん)に黒塗り、面は朱塗りの5基の曳山が出されます。それぞれに趣向が凝らされ、大きさもまちまち。中でも巴組の山は、四隅の柱を上下することができ、屋根全体が上下できる仕組みが珍しく、最も古いとされています。大溝祭の起源は、伊勢上野の曳山祭を移したもの。

◆開催期間:5月3日(火・祝)・4日(水・休)

◆開催場所:日吉神社(滋賀県高島市勝野)

◆スケジュール:5月3日/宵宮祭、4日/本祭、5日(木・祝)/後宴祭

◆アクセス:JR湖西線「近江高島」駅から徒歩5分。

詳細は、びわ湖高島観光協会の公式サイトをご覧ください。

http://www.takashima-kanko.jp/

 

このほか、4月17日(日)に、東近江市五個荘金堂町で「五箇まつり」が開かれ、日本最大級の大神輿が巡行。21日(日)には、愛知郡愛荘町の「堅井之大宮(かたいのおおみや)春季大祭」で9基の山車が宮入りします。

 

<写真提供>

公益社団法人びわこビジターズビューロー

「滋賀・びわ湖観光情報」

http://www.biwako-visitors.jp/

 

 

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