推薦映画の紹介

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』12月28日(金)全国ロードショー
ⓒ2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会
2018年/日本/120分 配給:松竹 12月28日(金)より、全国にてロードショー

鹿野靖明、34歳。札幌在住。幼少の頃から難病の筋ジストロフィーを患い、体で動かせるのは首と手だけ。人の助けがないと生きていけないにも関わらず、病院を飛び出し、風変わりな自立生活を始める。自ら大勢のボランティアを集め、わがまま放題。ずうずうしくて、おしゃべりで、ほれっぽくて!自由すぎる性格に振り回されながら、でも、まっすぐに力強く生きる彼のことがみんな大好きだった—。この映画は、そんな鹿野靖明さんと、彼に出会って変わっていく人々の人生を、笑いあり涙ありで描く最高の感動実話。 実在した人物・鹿野靖明(1959年〜2002年)を演じるのは、同じ北海道出身の俳優・大泉洋。高畑充希、三浦春馬ほか豪華キャストが共演し、誰も観たことのない「生きる力」を持つ男と仲間たちの姿に日本中が笑いと涙で包まれる!この冬、最高の感動作。

  • 高見恭子(タレント/文筆家)
     言いたいことを言い、障害がある日常をユーモアで生き抜いた実在の男性のたくましく、痛快で、しかし繊細で魅力的な人生の映画!大泉洋氏も総ての俳優がイキイキ素晴らしい。今を楽しまなきゃ勿体無いと気付かせる貴重な映画!
  • 宮川直美(医 師)
     筋ジストロフィーを患い24時間体制の介助が必要な鹿野靖明氏とボランティアたちの交流を描いた、大宅壮一ノンフィクション賞受賞書籍の映画化。重い障害をもちながらも地 域で自立して生きるという意志を貫いた鹿野を大泉洋、彼に影響され自身の生きる道も模索していくことになる大学生を、高畑充希、三浦春馬が演じる。 わがまま言い放題だけど、どこか憎めない鹿野のキャラクターは、口の悪いコメントをしても好感度が高い大泉氏自身の魅力とも重なり、深みと広がりを増す。それを受ける高畑氏も巧み。初めての経験に即感応し、徐々にボランティア活動にうちこみつつ、鹿野の人間性を理解していく反応の良さが物語をスムーズに運んでいく。 24時間介助要生活を、家族の力を極力使わず、自ら募集したのべ500人以上のボランティアとともにやり遂げた鹿野氏の生涯は、どんな立場であっても困った時は誰かを頼り、生きていく価値があるのが命なのだということを高らかに宣言しているようだ。

人魚の眠る家

人魚の眠る家
ⓒ2018「人魚の眠る家」製作委員会
2018年/日本/120分 配給:松竹 11月16日(金)より、全国にてロードショー

二人の子を持つ播磨薫子(篠原涼子)とIT機器メーカーを経営する夫・和昌(西島秀俊)は、娘の小学校受験が終わったら離婚すると約束した夫婦のもとに、突然の悲報が届く。娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明になったというのだ。回復の見込みがないわが子を生かし続けるか、死を受け入れるか。究極の選択を迫られた夫婦は、和昌の会社の最先端技術を駆使して前例のない延命治療を開始する。治療の結果、娘はただ眠っているかのように美しい姿を取り戻していくが、その姿は薫子の狂気を呼び覚まし、次第に薫子の行動はエスカレートしていく。それは果たして愛なのか、それともただの欲望なのか。過酷な運命を背負うことになった彼らの先には、衝撃の結末が待ち受けていた―。 稀代のベストセラー作家・東野圭吾作家デビュー30周年を記念して書かれた話題の小説「人魚の眠る家」の実写映画化。

  • 三遊亭小円楽(落語家)
     不慮の事故に遭った娘への夫婦の愛情が痛切に感じられて悲しい。医療の少し近未来的な発想にも、もしかしたら本当に近い将来にこんな事があり得るのかもと思わせてくれるような一作。
  • 高見恭子(タレント/文筆家)
     強く、深く、親が子を思う愛は、どこまでも伸びる蔦のように絡まり、それを誰も責めることはできない。断ち切ることもできない愛という名の締め付けられる緊張感と痛みのなかに引きずり込まれる。

旅猫リポート

旅猫リポート
ⓒ2018「旅猫リポート」製作委員会 ⓒ有川浩/講談社
2018年/日本/118分 配給:松竹 10月26日(金)より、全国にてロードショー

元野良猫のナナ(声:高畑充希)は、交通事故にあったところを心優しい猫好きの青年・悟(福士蒼汰)に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。とある事情でナナを手放さなくてはならなくなった悟は、ナナと一緒に、新しい飼い主を探す旅に出る。銀色のワゴンに乗った悟とナナは、悟の小学校時代の親友(山本涼介)、高校時代の友人夫婦(広瀬アリス、大野拓朗)、幼少の頃からお世話になっている叔母(竹内結子)など、悟がこれまでの人生で出会った大切な人たちを、順に訪ねていく。それは図らずも悟の人生を振り返る旅となるのだが…。 強い絆で結ばれた一人と一匹のおかしく、切なく、あたたかい物語。旅の終わりに明かされる悟の「秘密」とは−。

  • 大黒 昭(株式会社アスピカ 会長)
     主人公の悟は交通事故から救った野良猫ナナをペットというより家族の一員として心を通わせている。自尊心の強いナナも悟には心を開く。しかし、悟がナナをどうしても手放さざるを得ない事情が発生。親切な飼い主を捜すべく、悟の学生時代の人脈の中から動物好きの親友を訪ねる旅に出る。 旅のシーンの中で悟の学生時代の回想シーンが挿入されるが、笑いあり涙を誘うホロっとさせる場面もあり、この映画のアクセントになっている。猫のナナの表情を巧みにとらえたカメラワーク、役者を使った猫の感情を擬似的に表出させる工夫などもこの映画の見所だ。
  • 高見恭子(タレント/文筆家)
     猫の飼い主を探す旅にでた青年。その旅が彼の今までの人生を、有意義に豊かに蘇らせる。小さくても大きな愛を持つ猫との、かけがえのない深いつながり、その丸い瞳に涙がとまらない。
  • 藤原作弥(元日本銀行 副総裁)
     「わが輩は猫である」同様、一匹の猫が一人称の眼で見た飼い主の人生航路。主人公の青年が愛する友人・知人を猫と共に歴訪するうちに、旅の目的が明らかに。一人一人とのエピソードをオムニバス形式で綴るロード・ムービー。この“愛猫物語”のテーマは人間愛でもある。

バーバラと心の巨人

バーバラと心の巨人
ⓒ I KILL GIANTS FILMS LIMITED 2017
2017年/アメリカ/106分 配給:REGENTS/パルコ 10月12日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国にてロードショー

ちょっと風変わりな眼鏡女子バーバラは、秘められし“孤高の巨人ハンター”だ。毎日森から海岸線にいたるまで結界を張り巡らせ、“巨人”から町を守ることに腐心している。学校では変人扱いされ、家族も耳を貸してくれないが、それでも大切な人を守るため、孤高の闘いに身を投じている。だが彼女のあまりに強いその想いは、バーバラを心配する数少ない理解者をも傷つけてしまう。果たしてバーバラは巨人から大切な人を守れるのか、そして孤独な闘いの行方は−。 『ハリー・ポッター』シリーズを成功に導いたヒットメーカー、クリス・コロンバスらが見出した、ジョー・ケリー原作によるグラフィックノベル「I KILL GIANTS」待望の映像化作品。

  • 高見恭子(タレント/文筆家)
     風が揺らす木立の音に、例えようのない底知れぬ怖さに震えた子供のころを思いだす。 いつも兎耳カチューシャを付けた女の子と彼女にだけ見える全てを壊してしまう巨人。戦う準備と勇気に心をいつも奮い立たせている彼女が本当に向き合い戦わなければいけない巨人=恐れとは?子供の繊細ながら強い心の揺れと再生を、魅力的な映像で描いた映画。
  • 藤原作弥(元日本銀行 副総裁)
     「夢みる夢子ちゃん」的な少女はどこにでもいるものだ。本作品の主人公・バーバラも然り。夢想の世界で怪巨人・タイタンに戦いを挑む荒唐無稽な冒険は深層心理のなせる業なので、実際の言動は奇人、変人のよう。しかし実は、それは「生と死」などの人間哲学のテーマを追求する試み。そうした通過儀礼を経て大人になっていくユニークなファンタジー。
  • 宮川直美(医師)
     クラスの誰とも打ち解けず、黙々といずれ来る巨人の襲撃に備える少女、バーバラ。周囲の誰にも見えないけれど、確かに彼女の前に姿を現わす巨人とは何者なのか。彼女は戦いに勝ち、生き延びることができるのか。 内にこもった主人公の救いようのない暗さも、見捨てることのない周囲の力や本人のふんばる力で光明が見えてくる展開に救われる。

判決、ふたつの希望

判決、ふたつの希望
PHOTO ⓒTESSALIT PRODUCTIONS – ROUGE INTERNATIONAL
2017年/レバノン、フランス/113分 配給:ロングライド 8月31日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー

レバノンの首都ベイルート。その一角で住宅の補修作業を行っていたパレスチナ人の現場監督ヤーセルと、キリスト教徒のレバノン人男性トニーが、アパートのバルコニーからの水漏れをめぐって諍いを起こす。このときヤーセルがふと漏らした悪態はトニーの猛烈な怒りを買い、ヤーセルもまたトニーのタブーに触れる “ある一言”に尊厳を深く傷つけられ、ふたりの対立は法廷へ持ち込まれる…。 法廷で次々と明かされていく衝撃の真実と主人公たちが背負った紛争や民族、政治、宗教といった複雑で繊細な問題。忌まわしい過去ゆえに対立する者同士は決してわかり合えないのか。歴史の悲劇を教訓として、新たな一歩を踏み出すことはできないのか。万国共通の“今そこにある問題”を提起しながらも、人間の尊厳や赦しといった普遍的なテーマを追求した感動作。第74回ベネチア国際映画祭最優秀男優賞受賞作品。

  • 浅香光健(演劇舞踊浅香流 名取)
     キリスト教徒のレバノン人男性とパレスチナ難民の男性との間に起きた些細な口論が裁判へと発展、過熱する報道に争いは国を巻き込む騒動に展開していく。 政治、民族、紛争といった複雑な問題を扱いながらも宗教や信条を越えてあらゆる人々の共鳴を呼ぶ。人間の尊厳を掛け二転三転する裁判の行方は、重厚な人間ドラマと濃密なサスペンスが見事に融合した社会派エンターテインメント。
  • 大黒 昭(株式会社アスピカ 会長)
     舞台は民族・宗派の対立が激しいモザイク国家レバノン。監督も俳優の多くも広義のレバノン人であるだけに現実感ある画面展開になっている。普段であれば見逃してしまう些細な言いがかりも民族・宗派の違いで増強され取り返しのつかない対立にまで発展する。 映画で語られる「歴史は変えられない。歴史を踏まえて進むこと」というセリフは、今なお民族・宗派の対立に明け暮れる人々への何よりのメッセージ。中東問題を理解する上でもお薦めしたい映画の一つ。
  • 山形泰雄(元株式会社松屋 副社長)
     厳しい国内事情の過去を持つレバノンで、感動的な映画が誕生した。多数存在する宗教集団が、微妙なバランスで共存を保っている中、二人の男の公論、諍いで、宗派を異にする人々を巻き込んで、事態が悪循環に陥って行く。緊張感溢れる筋立てである。 レバノン生まれのジアド・ドゥエイリ監督、この物語を法廷ドラマとして構成し、「正義や赦しという方向に向かえば、そこには争い以外の選択肢がある事を伝えている」と語る。この言葉通り、この作品には「正義」を訴える力がある。

ピース・ニッポン

ピース・ニッポン
ⓒ2018 PEACE NIPPON PROJECT LLC
2018年/日本/111分 配給:ファントム・フィルム 07月14日(土)より、新宿バルト9ほか全国にてロードショー

数年間に一度だけ、”一期一会”でしか出会えない神々が宿る美しい瞬間があります。本作は8年もの歳月をかけてその場所が最も輝く瞬間を追い求め、全国47都道府県・200箇所以上で撮影された映像を厳選し、高解像度で映画化。空からとらえた息を呑む絶景に加え、知っているようで知らなかった日本人の精神の神秘にも迫る、111分極上の映画体験。 日本人特有の精神や自然観を歴史とともに紐解いていく「日本人の精神」、世界に類を見ない豊かな気候風土が生み出す季節の変化を巡る「日本の四季」、そして、日本列島を南から北へ、簡単には出会うことができない奇跡のような瞬間を紡いでいく「一期一会の旅」。東京オリンピックに向けニッポンが注目されている今、日本の魅力を再発見する3部構成の忘れられない旅がはじまります。

  • 馬場 彰(株式会社オンワードホールディングス 名誉顧問)
     此の世に生を受けて、感動を受けた事も数々あったが、本作品からの衝撃はまさにサプライズ以上のものである。中野裕之監督をはじめとするスタッフ一同に深甚なる敬意を表する次第である。 日本人としてDNAが呼び覚まされた111分であった事に間違いなし。
  • 浅香光健(演劇舞踊浅香流 名取)
     8年の歳月をかけて全国都道府県200箇所以上で撮影された映像を厳選。空からとらえた見たこともない絶景の数々、知っているようで知らなかった日本人特有の精神やルーツをひも解いていく。 すばらしい4K映像と楽しい音楽にのせて改めてこの国に生をうけた幸せを実感。日本に恋しよう!

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ
ⓒ2018 「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」製作委員会
2018年/日本/123分 配給:松竹 05月25日(金)より、全国にてロードショー

三世代でにぎやかに暮らす平田家。ある日、主婦・史枝(夏川結衣)がコツコツ貯めていたへそくりが盗まれた!夫・幸之助(西村まさ彦)からは「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか!」と嫌味の嵐…。ついに我慢も限界に達し、史枝は家を飛び出してしまう。掃除、洗濯、風呂掃除、朝昼晩の食事の準備…主婦がいなくなってしまった家族の暮らしは大混乱!家 族崩壊の危機に…!? 映画界の巨匠・山田洋次監督が、国民的映画「男はつらいよ」シリーズ終了から20年の時を経て作り上げた、ファン待望の喜劇映画「家族はつらいよ」。第1作は「熟年離婚」、第2作では「無縁社会」をテーマに、日本中の家族をもつ多くの人々が共感し大ヒット。シリーズ最新作のテーマは【主婦への賛歌】!気遣いのなさ過ぎる夫の言葉に、溜りに溜まった不満が爆発!ついに家を出てしまった妻と、一家の家事を担う主婦がいなくなる!という緊急事態に直面した家族の大騒動を描いた、山田洋次監督が贈る家族のドラマ。

  • 安藤紘平(映画監督、早稲田大学名誉教授)
     山田洋次監督の喜劇映画は、まさに名人芸である。またまた抱腹絶倒の「崩壊しかかった新たな家族」を生み出した。 考えてみれば、『家族』とは血の繋がった集合体ではない。その中核である夫婦はそもそも赤の他人。その二人が家族の中核を成すにはそれなりのお互いの“気遣い”と“思いやり”が必要で、本作は夫のあまりにも気遣いの無い言葉に妻が反乱を起こす作品だ。それらを笑い飛ばすその向こう側には、現代の家族のあり方がしっかり見えてくる。山田洋次監督の 技は、日本の誇るべき無形文化財である。
  • 渡辺俊雄(元NHK衛星映画劇場 支配人)
     出来上がった作品の安定感、観客を確実に笑わせる腕力、山田洋次監督には頭が下がる。今回もおなじみの山田一座が勢ぞろい、しかもテーマは亭主族には恐ろしい「妻の反乱」だ。度重なる夫の身勝手な発言・行動に堪忍袋の緒を切らした長男の嫁が家出した瞬間から家中が大混乱、カオスに陥る展開は予想以上。高齢化や墓問題まで現代日本のあちこちで起こっている社会事象をあちこちにちりばめて、見ている側に「そうなんだよな」と思わせる脚本の手際はさすがだ。しかも、寅さんファンには懐かしい、妹が「お兄ちゃん」と呼びかける姿や、「柴又」の風景なども盛り込みサービス満点。映画館に安心して笑いに行ける、こうした映画がやっぱり必要なのでは、と思わせてくれる有難い作品でもある。ちなみに、成瀬巳喜男監督の1935年の名作『妻よ薔薇のやうに』は、アメリカで最初に上映された日本映画として有名だ。以前、衛星映画劇場で成瀬監督特集を放送した時、そんな話をしたことを思い出した。
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