表彰式

第14回シネマ夢倶楽部 表彰

一般財団法人日本ファッション協会では、顕彰事業として「日本クリエイション大賞」ならびに「シネマ夢倶楽部表彰」を選考し、毎年優れた映画作品、案件に対して表彰式を行い、その栄誉を称えてまいりました。
「シネマ夢倶楽部表彰」は、毎年国内で公開された新作映画からベストシネマの上位3位を選定する「ベストシネマ賞」と、映画を通して生活文化の発展などに貢献する活動に贈る「シネマ夢倶楽部賞」、新進気鋭の若い才能、意欲的な活動をした新世代に贈る「推薦委員特別賞」を表彰するもので、いずれも推薦委員によって選考されます。

 
主催 : 一般財団法人日本ファッション協会
共催 : 東京新聞
後援 : 日本商工会議所、東京商工会議所

※当日一般の方の受付はしておりません。関係者様のお申し込みは日本ファッション協会までご連絡願います。

ベストシネマ賞

夢と感動と希望を与えてくれた素晴らしい映画に贈る

第1位

ハドソン川の奇跡

監督・製作:クリント・イーストウッド
配給:ワーナー・ブラザース映画
2016年/アメリカ/96分

2009年1月15日、極寒のニューヨーク上空850mで155名を乗せた航空機を突如襲った全エンジン停止事故。160万人が住む大都会の真上で、制御不能の70トンの機体は高速で墜落していく。近くの空港に着陸するよう管制室から指示がある中、機長サリーはそれを不可と判断し、ハドソン川への不時着を決断。事故発生からわずか208秒の事だった。航空史上誰も予想しえない絶望的な状況の 中、技術的に難易度の高い水面への不時着を見事に成功させ、“全員生存”の偉業を成し遂げる。その偉業は「ハドソン川の奇跡」と呼ばれ、サリーは一躍英雄として称賛される―はずだった。ところが機長の“究極の決断”に思わぬ疑惑が掛けられてしまう。本当に不時着以外の選択肢はなかったのか?それは乗客たちを命の危機に晒す無謀な判断ではなかったのか?徹底追及する事故調査委員 会、そして揺れる世論。そこに重なる様々な思惑の中、英雄となったサリーは、一夜にして殺人未遂の罪に問われることに……。
「救ったのに、なぜ?」待ち受ける試練。突然孤立した彼を支えてくれるのは、数少ない仲間と、心から愛する家族だけだった―。クリント・イーストウッド監督、主演トム・ハンクスのアカデミー賞コンビが贈るヒューマンドラマ超大作。

 

第2位

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

監督:ジェイ・ローチ
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
2015年/アメリカ/124分

ソ連との冷戦下の1947年。共産主義者を弾圧する赤狩りの矛先がハリウッドに向けられ、脚本家のダルトン・トランボがその標的にされた。自らの信念を貫き、下院非米活動委員会の公聴会で証言を拒んだトランボは、議会侮辱罪で投獄されてしまう。こうして国家への反逆者のレッテルを貼られ、ハリウッドのブラックリストに載せられたかつての人気脚本家は、1950年に投獄され、翌年に出所した後も公に活動できなくなった。しかし愛する妻や子供たちの支えを得て奮起したトランボは、いくつもの偽名を使い分けて密かに脚本を書き続け、不屈の闘いを繰り広げていくのだった……。
理不尽な弾圧によってハリウッドを追われたトランボが、最愛の家族との絆に救いを見出し、驚くべきガッツで偽名での創作活動を行った、苦難と復活の軌跡を描いた実話を映画化した感動作。

 

第3位

湯を沸かすほどの熱い愛

脚本・監督:中野量太
配給:クロックワークス
2016年/日本/125分

銭湯「幸の湯」を営む幸野家。しかし、父が1年前にふらっと出奔し、銭湯は休業状態。母・双葉は、気が弱く、歳の割に幼い16歳の娘・安澄が近ごろ毎朝学校に行き渋っていることを心配しながらも、持ち前の明るさと強さで、パン屋のパートで家計を支え、母娘2人で暮らしていた。そんなある日、双葉はパート先で突然倒れてしまう。運び込まれた病院で精密検査を受けると、「ステージ4の末期ガン、余命わずか」という宣告を受ける。ショックを受けた双葉は途方に暮れるが、「やらなくてはいけないことがまだある」と自分を奮い立たせ、実行に移していく。それは、「家出した夫を連れ帰り家業の銭湯を再開させる」「気が優しすぎる娘を独り立ちさせる」「娘をある人に会わせる」。そして、1年ぶりに煙を立ち上らせた「幸の湯」は、再開を心待ちにしていた客で溢れていた―。
〝死にゆく母と、残される家族が紡ぎだす愛″という普遍的なテーマを、想像できない展開とラストにより、涙と生きる力がほとばしる、驚きと感動の詰まった家族の愛の物語。

 

シネマ夢倶楽部賞

映画を通して、生活文化の発展に貢献のあった企業(配給会社含む)や団体に贈る

日本外国特派員協会 映画委員会

様々な視点を持つ外国人ジャーナリストを通して、日本映画の普及振興の役割を担う活動に贈る―

日本に派遣されている外国報道機関の特派員、ジャーナリストのために運営されている「公益社団法人日本外国特派員協会」。そのコミッティーのひとつとして活動する映画委員会では、話題性、ニュース性のある日本映画(英語字幕版)を、国内外に発信している外国人ジャーナリストを中心に観てもらい、映画監督や出演者、製作者の登壇によるQ&Aセッションを設け、その内容を情報発信してもらう役割を担っている。
発信される媒体は様々で、国内の英字新聞、雑誌、海外へのジャーナリズムネットワーク、国内の報道機関をはじめ、ウェブ媒体の記者、フリーランスのジャーナリストやカメラマン、またそれら個々が持つソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを使った発信方法は多岐にわたる。

 

鶴岡まちなかキネマ

昭和初期から続いた絹織物工場の跡地を再生、鶴岡市の市街地活性化を目的にした映画館に贈る―

鶴岡市の中心市街地活性化を目的に、松文産業旧鶴岡工場(木造平屋葺き)の建物を生かし、再生された映画館。上映は最新の作品から昔懐かしい名作まで幅広く上映しているほか、館内では市民主催のイベントや地元の物産品の販売も行い、映画上映には、デジタル対応の作品ばかりではなく、今では都内のみならず日本全国でも数少ない35mm映写機を保有し、フィルム映画の上映も可能となっている。
入場者数は年間8万人、毎年約130本以上の映画作品を上映するなど、今映画館が少ない地方においてその運営活動が注目される。また、強い地域性をもった活動は大きな特徴である。

 

推薦委員特別賞

新しい時代の映画や才能、意欲的な活躍をした新世代に贈る

女優 杉咲 花

出演作品『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年ベストシネマ作品)

テレビドラマ「夜行観覧車」(13/TBS)で注目を集め、以後多くのドラマ・映画・CMに出演が続いている今最も注目の若手実力派女優。 15年に出演した『トイレのピエタ』(松永大司監督)、『愛を積むひと』(朝原雄三監督)でゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016新人女優賞、TAMA映画賞最優秀新進女優賞、第37回ヨコハマ映画祭など多くの賞を受賞した。
。今年4月29日公開の最新出演作、映画『無限の住人』が控える。今後の更なる活躍に期待が持たれ、その躍動に目が離せない映画女優である。

 

監督 中野量太

監督作品『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年ベストシネマ作品)

大学卒業後、日本映画学校に入学。卒業制作の『バンザイ人生まっ赤っ赤。』(00)が日本映画学校今村昌平賞、TAMA NEW WAVEグランプリなどを受賞。卒業後、助監督やテレビディレクターを経て6年ぶりに撮った短編映画『ロケットパンチを君に!』(06)が、ひろしま映像展グランプリ、長岡インディーズムービー コンペティション グランプリ、福井映画祭グランプリ、水戸短編映像祭準グランプリなど7つの賞に輝く。08年には文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、35mmフィルムで制作した短編映画『琥珀色のキラキラ』が高い評価を得る。その後、『チチを撮りに』(12)が、第9回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて日本人初の監督賞を受賞、国内外で14の賞に輝く。本作『湯を沸かすほどの熱い愛』は商業映画デビュー作となる。

 

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